Electric Asturias / Fractals (2011)

先日のレコ発ライブで入手したElectric Asturiasの新譜「Fractals」についてアレコレ。メンバーにFLAT122の平田さん(現Stella Lee Jones)と田辺さんが入ると聞いてからずっと楽しみにしてました。

1曲目「Double Helix」たぶんこのアルバムの中で一番ややこしい曲。ちょっとサムラみたいな変態アンサンブルも有りつつ全体的にはメロディアスという曲。ちなみに山下洋輔トリオの1975年の名作「キアズマ」の1曲目も「Double Helix」ってタイトルだったりします(たぶん関係ない)「闇からの声」はちょっと昔のAsturiasをちょっとダークにした感じのイメージの曲、ギターとバイオリンの掛け合いが格好良い。1st~3rdはこんなインタープレイみたいな事は無かったので。ちょっと新鮮。
「Castle in the Mist」前半はアコアスで演奏してもおかしく無いような感じですが、ベースソロを挟んで後半ではギターの泣きメロが炸裂します。アルバム中一番長井10分近い曲。
「Moondawn」は「静かなるMoonSign」ってボーカル曲が元ネタですが、元ネタ知ってるとすっかりバンドサウンドに変わっているのが面白いです。中間部のジャズっぽいギターが平田さんっぽいかな?
「聲無キ涙~Cyber Transmission」は塵骸魔京の曲と3rdのCyber Transmissionを繋げた、というより融合させたような曲。ロングトーンのギターから入ってしっとりとしたバイオリンが重なって、プログレ演歌風かな?なんて思ってるといつの間にかCyber Transmissionに繋がってます。

ラストが「Return To Zero」というFate/Zeroのイメージアルバムに収録されてた3曲(The Berserker, The battle field, The Lancer)のエレアス版。
最後の「The Lancer」はFate/Zeroのイメージサントラ聴いた時、最初「カッコイイ!」と思って、次にこんなにプログレのイメージに近い曲を大山さんが作ったことにちょっとビックリしたものでした。以前のAsturiasも復活後のAcoustic Asturiasのイメージも「いわゆるプログレ」のイメージとはちょっと違うモノだったので…何かこう開き直ったような、プログレの緊張感と流れるよなメロディーの上手く組み合わさった曲だと思います。

あ、ちなみにFate/Zeroのイメージサントラはアコアスの筒井さんも3曲程参加してます。後半の組曲FATEのバンドアレンジと聴き比べてみるのも面白いかなと思います。

全体的に田辺さんの骨太ドラムと大山さんのドライブの掛かったベースが効いていて、思ってたよりもバンドの音になっています。「いわゆるプログレ」的なイメージを凝縮したようなアルバムですが、どのバンドの何かに似てるとかいう事も無く…まぁそのAsturiasのロックとしか表現できないのですが、そのような音です。
プログレな方は買って頂いて損することは無いと思います、というか古いのにしか興味の無い方も是非買いましょう。

しかし2006年のアコアスの「Marching Grass on the Hill」から2008年の多重録音「In Search of the Soul Trees」ついこないだの「Legend of Gold Wind」と、どのアルバムも充実した内容で…いやホント凄いなぁと。

1. Double Helix
2. 闇からの声
3. Castle in the Mist
4. Moondawn
5. 聲無キ涙~Cyber Transmission
6. 組曲FATE: i. 嘆きのフーガ
7. 組曲FATE: ii. アーガス最後の戦い
8. 組曲FATE: iii. The Lancer

大山曜 (bass)
平田聡 (guitars)
テイセナ (violin)
川越好博 (keyboards)
田辺清貴 (drums)

2011/09/03 ROUND HOUSE, Electric Asturias @赤坂Grafitti

ROUND HOUSEとElectric Asturias(レコ発!)の対バンです。

ROUND HOUSE

2006年での3-Dレコ発も見に行ったのですが、ViolinとSaxが増えて5人編成になっています。
Violinが入ったことで、ツインギター編成の頃にしてたような長いメロディーラインをハモって聴かせるような音が復活してたのが嬉しかったです。この辺は結成の頃のWishbone Ashの影響なのかな。

会場のPAのせいか、Saxはちょっとエフェクト(リバーブかな)がキツくて厳しかったかも。というかここのライブハウス、低音が妙にキツイような気が…左端のスピーカー近くに座っちゃったからかなぁ。

加藤さんのギターは特注の青のタルボ(P-MODEL以外で初めて見た)。何が特注って…ネックのポジションマーク(って言うんだっけ、3とか5フレットに付いてる丸ポチ)が青いLEDになっていて光る!点滅する!ナイトライダー!!!(違う)個人的にはこのギミックにバカうけでした。

途中からダンサーの方がベリーダンスみたいな衣装のダンサーも参加されての演奏、最初はどうかと思いましたけど意外と会うかも。何か逆立ちしたままアクロバティックなパフォーマンスが凄かったです。

やっぱりメロディと展開に引き込まれるバンドだなーと、ギターのメロディが気持ち良くて。そろそろ新曲なども聴いてみたかっったりとか思いました。

1. 3-D
2. Super Warp
3. 祈り
4. Drop Zone
5. スフィンクスの涙
6. 雨上がりの都会
7. 人造人間
8. ロマンティックラリー
9. 最後の判決 (アンコール)

加藤正之 (guitars)
上村義昭 (bass)
井上歓喜 (sax)
井高寛朗 (piano)
YURIE (violin)

内藤見映 (dance)
花火 (dance)

http://www.plactn.co.jp/roundhouse/top.htm
[youtube]Ael7gg0bEnI[/youtube]

Electric Asturias

というわけで、とうとうレコ発。90年中頃には、まさかAsturiasが新譜出してライブ観れるなんて思ってなかったなぁ。
ギターはStella Lee Jones/FLAT122の平田さん、ドラムもFLAT122の田辺さん。鍵盤は川越さんですがシンセとオルガンを足して鍵盤3台での演奏。テイセナさんは黒ゴスみたいな衣装でちょっと可愛いなとかそーゆー。

最初のは何かPAのせいでバイオリンの音がきちんと出てなかったようで(何か妙にエフェクト掛かったよな音がするとは思ってた)
新曲の「時を支配する人々」のMCで言っていた曲名元ネタはKing Crimsonの夜を支配する人々(The Night Watch)ですね。各人のソロを交えながらゆっくり盛り上がっていく感じ。

組曲Fateはフーガ/アーガス最後の戦い/The LancerのFate/Zeroのイメージアルバムの3曲を繋げて演奏。やっぱり最後の「The Lancer」という曲、プログレらしい場面展開の多い曲なのですが、全くテンション下がらず最後まで行く奇跡のよーな曲。
アンコールではエレアス版での「Distance」アルバムでの演奏に近く鍵盤の右手のスピードが凄いことになってました。ぎりぎりリアルタイム
で聴いてたので、あのエレピの音色が嬉しいです。

PA関係のトラブルとか有りましたが流石のクオリティでした、それよりプログレでこれだけ客集められるのはやっぱり凄いなと思います。

エレアスでのライブは決まってませんが、アコアスの方でSiberian Newspaper(Violinメインのインストバンド、格好良いです)と目黒Blues Alley Japanで対バンだそうです。

1. 闇からの声
2. Castle in The Mist
3. Double Helix
4. 聲無キ涙~Cyber Transmission
5. 時を支配する人々(新曲)
6. 組曲FATE
7. Distance (アンコール)

平田聡 (guitars)
テイセナ (violin)
川越好博(keyboards)
田辺清貴 (drums)
大山曜 (bass)

http://www.geocities.jp/gonzo1go/home.html
[youtube]b-2RgD7JnCw[/youtube]