2014/03/29 Japanese Progressive Rock Festival @川崎Club Citta’

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そんなわけで新旧合わせて6バンドの集まる「Japanese Progressive Rock Festival」を見に川崎へ。国内プログレだけでこんなフェスみたいなのは80年台以降は初めてかと思います。

Moon Dancer

去年吉祥寺で実に33年ぶりにライブを行ったムーンダンサーが最初に演奏。流石に今回は単独ではないので前回よりはキーボードの台数は少なめ(ですがやっぱりコの字型に6台くらい?)ドラムはやっぱりあの変な形のNORTHのドラム。
どうも沢村さんのギターが機材トラブルらしくほとんど聴こえないのが残念。その代わり下田さんのベースが良く聴けました、結構色々やってるのね。下田展久さんは(たぶん)あまり知られてないのですがムーンダンサーの後?CSV渋谷(マニュエラの元になった所)に居たらしくAfter DinnerのHACOさんの1stソロに参加されてたりします。
「薔薇心中」ハモンドオルガンでキメのフレーズ弾いてから一瞬溜めて「ば~らぁ~しんっじゅぅ~!!」ってのがツボにハマってもう。最後はやっぱり名曲「アラベスク」

ムーンダンサーは5/18に高円寺HIGHで対バンにタキオン(ベースしか変わらないけど)でライブ、4/4にはムーンダンサーとタキオンのアルバムが再発(最初はBRIDGEのみ、後で一般流通とか)その後ライブ音源などのリリースの予定が有るとか、SIREN!のライブとか出るかのかなぁ。

1. Yellow Dog
2. Fly Up!
3. ダディ・マイケルの犯罪
4. 鏡の中の少女
5. 哀しみのキャンドル
6. 薔薇心中
7. アラベスク

厚見玲衣 (keyboards, vocals)
沢村拓 (guitars, vocals)
下田展久 (bass, vocals)
土屋敏寛 (drums)

Stella Lee Jones

次はStella Lee Jones。ベーシストがQuiの瀬戸尚幸さんが脱退して、convex+concaveなど(未聴ですが)の佐野俊輔さんが加入。
Synapseの中でピアノ(佐藤さん)~ギター(平田さん)~バイオリン(入山さん)と数小節ソロずつ取るパート。ガチガチの譜面の多いこのバンドですが、ここでの躍動感は凄く気持ちよかったです。
新曲「15th Warriors」は複雑なミニマルの中にも珍しくプログレっぽい攻撃的な感じの曲。平田さんなりのプログレ曲って事かな?
いつも観てる時は何とも思わないのですが、この王道プログレバンドばかりのフェスの中ではやっぱり異色に聴こえます。他のバンド観に来た方にも強い印象を残せたのではないかなーと思います。個人的にもやはりベストでした。
ちなみに5/10に吉祥寺Silver Elephantでワンマンライブが有ります。今回の影響で動員が増えてることを祈ります。

1. Clouds
2. Salar de Uyuni
3. Parallel Railways
4. Synapse
5. 15th Warriors

平田聡 (guitars)
佐藤真也 (piano, keyboards)
佐々木絵実 (accordion)
入山ひとみ (violin)
佐野俊介 (bass)
谷本朋翼 (drums)
くどうげんた (percussions)

Yuka & Chronoship

後ろには堂々とロジャー・ディーンによるバンドロゴ。
このバンドに関しては70年台プログレよりはNeo-Progressive Rockとか呼ばれてる辺り(個人的にはThe TangentとかFrost*辺り)に似たような、洗練されたプログレかと思います。前回見た時にも思ったのですが、演奏も曲も文句のつけようが無いです。個人的な好みからは少し外れるのですが、ナマで見るとやっぱり良いなと思ってしまいます「Cutting Gravity」とか相当加工良いです。

1. Dance With Dinosaurs
2. Ruler Of The Earth
3. Cutting Gravity
4. Beyond The Fence
5. Water Reincarnation
6. Hector
7. KIRIBATI

船越由佳 (keyboarsd, vocals)
田口俊 (bass)
宮澤崇 (guitar)
田中一光(drums)

新月

ボーカルのゲストに元zabadakの上野洋子さん。「zabadak~Asturias~新月」という流れで新月を好きになったので「上野洋子さんが新月で歌う」ってのが凄く不思議な感じ。
「白唇」は上野さんメインでA.m.u.さんがコーラスを重ねる感じ、音域に無理が有るのかオクターブ上げたり下げたりして歌われてました…キー変えて演奏するわけにはいかなかったのかな。
「殺意への船出」part1ではアンジーさんがボーカル、part2では上野さんA.m.u.さんが交互に歌う感じで。part2では後半崩壊しかけで残念な感じに。このメドレーでは直江実樹さんという方がHolgar Czukayのように短波ラジオでの演奏。
続いて上野洋子さんボーカルで「鬼」上野さんのボーカルも珍しく芝居がかった感じ。個人的には日本プログレ史上ナンバーワンの曲で、最後のブレークからあのギターフレーズ入る所(ここベースも格好良い)ではやっぱりゾクっとします。最後は「せめて今宵は」で終了、上野洋子さんのボーカルはこの曲が一番ハマっていたように思います。
津田さんのギターの花本さんの鍵盤に関しては、何かこう別の世界からやってくるような音で…やっぱり唯一無二のモノでした。北山さんのボーカルがとか思わないでもないのですが、活動を続けていって頂ければと思います。

ちなみに会場売りで去年やった下北沢アレイホールでのライブの一部を収録したCD-Rを買ってきたのですが、1曲めの即興曲?が素晴らしすぎ。YouTubeに上がってるので是非。

1. 雨上がりの昼下がり
2. 白唇
3. 殺意への船出 part 1
4. 殺意への船出 part 2
5. 鬼
6. せめて今宵は

津田治彦 (guitars)
花本彰 (keyboards)
鈴木静生 (bass)
高橋直哉 (drums)
安谷屋真之 (guitars)
磯江俊道 (keyboards)
五十嵐久勝 (vocals on “雨上がりの昼下がり”,”殺意への船出 part 1″)
上野洋子 (vocals on “白唇”, “殺意への船出 part 2”, “鬼”, “せめて今宵は”)
A.m.u. (vocals on “白唇”, “殺意への船出 part 2”, “せめて今宵は”)
直江実樹 (短波ラジオ on “殺意への船出 part 1”, “殺意への船出 part 2”)

難波弘之 & SENSE OF WONDER

久しぶりに見たのですが、もう何というかプロフェッショナル過ぎてもうって感じです。そうる透さんのドラムは何だか海外メタルの人みたいです、普段何食べてるんだろ。
まぁ「日本のプログレ」と言った時にはこの方を外すわけには行かないわけで、新譜の曲多めでの圧巻のステージでした。厚見さん程ではないのですが、アナログシンセがギュイギュイ鳴っております。
ちなみに結局「ゲスト枠」ってのは何の意味があったのかは良く分からず。

1. パーマーエルドリッチの三つの聖痕
2. メッセージ
3. 来るべき世界
4. 虚無回廊
5. でも誰もいない~骸骨を乗せた宇宙ステーション
6. SLOW DOWN
7. Dune

難波弘之 (keyboards, vocals)
そうる透 (drums, vocals)
松本慎二 (bass, voals)

NOVELA2014

最後はノヴェラ(2014)…といってもオリジナルメンバーが五十嵐さんと永川さんだけ。平山照継さん抜きのノヴェラってどーなのよ?とか思ってたのですが、予想以上に(失礼な話ですが)バンドの音になってました。シェラザードなどではあまり演奏しない二期の楽曲を中心にということで。「Lunatic」「調べの森」「Rose Selavy」「永遠の輝き(スタジオ盤未収録)」「黎明」などなど。五十嵐さんは還暦過ぎ(この日の最年長らしい)とは思えない程のハイトーンボイス。
まぁ基本的にはハードロックなのですが、やっぱりコレはコレで盛り上がります。リアルタイムでは無いのですがノヴェラ良く聴いてた高校の頃を思い出しました。

1. Don’t Stop
2. Lunatic
3. 調べの森
4. Rose Selavy
5. 永遠の輝き
6. Nightmare
7. 時の崖
8. 黎明

五十嵐久勝 (vocals)
永川敏郎 (keyboards)
日下部正則 (guitars)
寺沢功一 (bass)
山口昌人 (drums)

というわけで開始4時で終了11時近かったので、結局7時間近かったでしょうか?流石にちょっと疲れましたが、これだけのバンドを一堂に見れて本当に楽しかったです。
超大御所バンドの中にStella Lee JonesとYuka & Chronoshipという割と新し目のバンドを入れて頂けたのが嬉しかったな。方向性はちょっと違いますしこの2バンドだけインストだったけど、国内プログレでもこんなバンドも居るのだよと、昔のバンド目当てに来た方にも見せることができたので。
出来れば第2回3回と続けて頂きたいなとと思います。

2013/11/23 Stella Lee Jones @吉祥寺Silver Elephant

今年の頭に入山さん加入してから4回目のライブになるかと思います。だいぶ聴く側としても入山さんのバイオリンの音が馴染んできた気がします。
「Swimming in Shallow Sleep」は前回から演奏してる「夢の境界線」に繋がる入山さんの曲、やっぱり平田さんの曲とは雰囲気が違っていて面白いです。新曲(タイトル未定みたい)は前半の印象的なピアノのフレーズとバイオリンに寄り添うようなギターが気持ち良い(このバンドにしては)ストレートにプログレっぽい感じの曲。
グッズとしてディスクユニオンの協力でTシャツを販売。メンバー一人ずつ色指定したそうで全7色!そんなに作って大丈夫なのかディスクユニオン。そういえば後半MCの途中でバイオリンのペグが飛ぶというハプニングが。照明の熱でチューニング狂うとかは良く聞くのですがペグが飛ぶのを見たのは初めてです。
いつもこのバンドでは平田さんのギターの音は控えめなのですが、今日は少しいつもよりもギターの音が良く聴こえてきました。どの曲も印象的なテーマを持ってドラマチックに展開したりもするのですが、Steve Reich(のElectric Counterpoint辺り)みたいなミニマルな所が見え隠れしてて面白いです。この日は特に「かげろう」の演奏が凄く良かったように思います。
次回ライブは3月辺りとの事。

1. Parallel Railways
2. Jigsaw Cats
3. Swimming in Shallow Sleep
4. 夢の境界線
5. Jean-pierre
6. Synapse

7. めまい
8. Winter Song
9. Salar de Uyuni
10. (新曲)
11. かげろう
12. Stella Lee Jones

13. Clouds

平田聡 (guitars)
佐藤真也 (keyboards)
佐々木絵実 (accordion)
入山ひとみ (violin)
瀬戸尚幸 (bass)
谷本朋翼 (drums)
くどうげんた (percussions)

http://www.stellaleejones.com/

2013/02/02 Stella Lee Jones @吉祥寺Silver Elephant

テイセナさんが脱退して新しく入山ひとみさんが加入してStella Lee Jonesの初ライブ。堂々のシルエレワンマン。
最初の曲から今までのイメージと違うファンキーなジャズロック曲でちょっとビックリ、なんだか70年台のMichal Urbaniakみたいな感じかなーとか。なんだか昔平田さんがラジオのジングル?用に作った曲が元になってるとか。
前半はこの曲含め新曲ばかりでした、この大編成のややこしい曲で新曲沢山って・・・何やらメンバーの方のtwitterとかを見て「やたらとリハやってるなぁ~」と思ってたらこういう事だったんですね。
「8月の雨」は珍しくポップなで可愛らしい曲。個人的にはこんな感じの結構好きです。ボーカル乗っかったらGutevolkみたいになるかもとか。
「鏡~Salar de Uyuni」(ボリビアのウユニ塩湖のことみたい)は前半のハイライトな感じで、平田さんの作る曲のミニマルな所とドラマチックな所が組み合わさった太曲でした。曲途中の入山さんの高速ピチカートなんかも面白かった。
後半ではギターの本吉大我さんがゲストで参加、中々ライブハウスで見かけないスタインバーガーのKleinってギターで3曲参加。ソロでホールズワースのように弾きまくる時よりバッキングで妙なコード弾いてるのが面白かったなぁ。会場限定のCD-Rは帰りに買おうと思ったら無くなってた(10枚だけだったみたい)その後は映画音楽的2曲で締め。アンコールのParallel Railwaysでは入山さんが京急のドレミファインバーターをバイオリンで再現。今まで機関車のイメージだったこの曲が何となくEF66になったような気が。

バイオリン奏者の交代と、本吉さんのゲスト参加も有って今回はかなりジャズロック色が強かったように思います。この先どこまで進化してくのかライブ見る度に本当にワクワクしてます。
Stella Lee Jonesの次回ライブは未定ですが、Electric Asturiasで5/5にアメリカのRoSfestに出演されるとの事(The Flower KingsとかShadow GalleryとかPain of Salvationとか出る)その前の4/13に吉祥寺Star Pine’s Cafeでエレアスのライブが有るとのこと。
あと、先日のNegasphereで凄い鍵盤を披露してた木田さんと工藤さんとのライブが4/1に西荻の奇聞屋にて。こっちも気になります。

1. Jigsaw Cats
2. 8月の雨
3. 鏡
4. Salar de Uyuni
5. Winter Song
6. 夢の境界線

1. Synapse
2. Clouds
3. 目眩
4. Jean-pierre
5. Stella Lee Jones
6. Parallel Railways (アンコール)

平田聡 (guitars)
佐藤真也 (keyboards)
佐々木絵実 (accordion)
入山ひとみ (violin)
瀬戸尚幸 (bass)
谷本朋翼 (drums)
くどうげんた (percussions)
本吉大我 (guitars on Synapse, Clouds, 目眩)

http://www.stellaleejones.com

2012/07/22 蛇腹姉妹,オオフジツボ,Stella Lee Jones @吉祥寺Silver Elephant

蛇腹姉妹

Stella Lee Jonesの佐々木絵美さん(蛇腹姉)とオオフジツボの藤野由佳さん(蛇腹妹)によるアコーディオンデュオ、告知には特に情報無かったので見れてラッキーでした。演奏曲はルーマニアとかの変拍子トラッド等。Lars Hollmerと向島ゆり子さんとのアルバムにも入ってる「Svang Battre」なんかも演奏されました。初めて見ましたけどコレは結構面白い、この日はカバー曲だけだったみたいですけどオリジナルも聴いてみたいなとか。さっきちょっとYouTube検索してみたら蛇腹六姉妹なんてのもやってて、熊坂るつこさんも参加してるー。コレ観たかったな。
ちなみに佐々木絵美さんは今月27日のLars Hollmer Tributeのライブにもアコーディオン四重奏のバンドで参加されます(もちろん行きます)

佐々木絵実 (accordion)
藤野由佳 (accordion)

オオフジツボ

そうそう、壷井さんと一緒に演奏してる姿を見てようやく思い出したのですが、昔キルシェで藤野由佳さん観たことが有りました。確かくどうげんたさんもその時は一緒だったハズ。
そしてオオフジツボは初めて見るのですが、今回は会場の空気を読んで「変拍子多め」のセットみたいです。まぁそのせいかアコースティックプログレみたいでした…Eraよりはちょっとゆったりしてる感じで、普段はもーちょいトラッドっぽい感じなのかな?
個人的には太田さんの「雨の観覧車」って曲がしみじみと良かったなーと思いました。CD買ってみました。

1. yumenoato
2. 暁の地平
3. 秋霖
4. 天翔るもの
5. 菜の花
6. Alexandrite set
7. 雨の観覧車
8. Second Steps to Long Distance

藤野由佳 (accordion)
壷井彰久 (violin)
太田光宏 (guitars)

http://tsuboy.internet.ne.jp/oftb/

Stella Lee Jones

そしてStella Lee Jones。今回はバイオリンのテイセナさん参加の最後のライブと言うことですが、MCでチラホラ触れつつもいつも通りの感じで進んで行きます。
「夢の境界線」は前回演奏したポリリズムっぽい感じの新曲、その時は確か「春」ってタイトルだったような?曲前のMCで「分かりづらいのでちょっと変えた・・・結果より分かりづらく」とか何とか。前回は2曲分カットアップして繋げたような所が今回は融合してる感じ?もう少しカチっと嵌ると凄くなりそうな予感も。
「明日へ」も新曲。セナさんを送り出すための書下ろしなのかな?ゆったりとしたテンポのちょっとノスタルジックな曲、コレは今回限りなのかな?

このバンドの結成当初(2009年なので3年ちょい)からずっとこのバンドのフロントとしてバイオリンを弾いていて、ちょっと現在のところテイセナさん抜きのステラの音は想像付かない位なのですが・・・
MCなどではマイク振られても滅多に喋らないのですが、バイオリンを弾きだすと凄い存在感のある音で。最初観たときはそつなく弾きこなす感じかな?と思ってたのですが、インプロとかアドリブでのプレイを観た時に「この人すげーわ」と思ったりしました。
またエレアスとかアコアスとかを見に行くとは思いますが、3年間素晴らしい演奏を有難うございました。

1. かげろう
2. Jean pierre
3. Clouds
4. Ceaseless Memory
5. 夢の境界線
6. 明日へ
7. Synapse
8. Parallel railways
9. Stella Lee Jones

平田聡 (guitars)
佐藤真也 (keyboards)
佐々木絵実 (accordion)
テイセナ (violin)
瀬戸尚幸 (bass)
谷本朋翼 (drums)
くどうげんた (percussions)